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AGAの進行を遅らせるフィナステリドの効果・副作用

更新日:2016.12.09
公開日:2014.11.04
ドクター画像
この記事の監修者
アイランドタワークリニック新宿院 院長 坂本有孝

AGA(男性型脱毛症)の進行を遅らせる薬「プロペシア」の主成分であるフィナステリドとは、どのような成分なのでしょうか?ドクター監修のもと、フィナステリドの特徴やジヒドロテストステロンへの効果、副作用、入手方法について解説します。

フィナステリドがAGA(男性型脱毛症)にもたらす効果とは?

フィナステリドは5α-還元酵素阻害薬と呼ばれる種類の医薬成分です。もともとは前立腺肥大や前立腺がんの治療に使用されていたのですが、その過程で増毛効果が認められたことから、1997年にFDA(米国食品医薬局)の認可を受け、薄毛の治療薬としても使用されるようになりました。日本では「プロペシア」の名前で製造・販売されており、AGA治療薬として厚生労働省に認可を受けている唯一の薬でもあります。

フィナステリドには、「テストステロン」という男性ホルモンを、脱毛の原因物質である「ジヒドロテストステロン」に変換してしまう「5αリダクターゼ」という酵素を阻害する働きがあります。これにより、「ジヒドロテストステロン」の生成が抑制されるため、抜け毛を防げるというわけです。

フィナステリドは市販では手に入らず、入手するためには医師による処方が必要となります。

フィナステリドの副作用

フィナステリドは薬効成分である以上、副作用もあります。主なものには、食欲減退・全身倦怠感・肝機能障害・性欲減退・勃起機能不全・乳房障害・抑うつ症状などがあります。

また、フィナステリドは妊娠中の女性や授乳中の女性には非常に有害な成分であるため、服用はおろか、触れることさえも厳禁とされています。それは、フィナステリドにより、胎児の外性器に半陰陽(男性か女性かの判別が難しい状態)とよばれる障害が発生しやすくなることがわかっているためです。独身の方は問題ないですが、ご家庭をお持ちの方は取扱いに十分注意し、錠剤を割ったり破損させることのないよう気をつけてください。

個人輸入は危険!蔓延するフィナステリドの偽物

フィナステリドを正規ルートで入手するには病院で処方してもらう他ありませんが、実は、海外で販売されているものを個人で輸入する「個人輸入」という方法でも入手は可能です。個人輸入の魅力は、病院に行かなくても手軽に入手できることと、病院での処方にくらべて費用がかなり割安であることといわれています。

しかし、正規の処方ではない以上、そこにはリスクもあることを忘れないようにしましょう。流通しているものの中には「偽物」もかなり出回っています。中には、フィナステリドが含まれていないものや、逆に過剰に配合されているもの、また、雑菌などが混入しているものもあります。安全なものを安心して服用するためにも、医師による処方をおすすめします。

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