内臓にトラブルがあると肺から出る息が臭う
口臭は、歯周病や舌苔、唾液の分泌量の低下、虫歯など、口の中に原因がある場合がほとんどですが、肺から出る息そのものが臭うということもあります。
肺から出る息が臭う原因の1つは、胃や腸、腎臓、肝臓などの内臓の不調です。これらの内臓に何らかの問題があって、悪臭を放つガスや臭い物質が発生すると、血液の中に取り込まれて全身をめぐり、肺にも到達するので、呼吸と共に口から吐き出され、口臭を強くします。
肺の病気が原因の場合も
肺から出る息が臭うもう1つの原因は、肺自体の病気です。口臭の原因になる肺の病気には、肺に感染した菌が肺組織を壊死させ、そこに膿が溜まる「肺化膿症(肺膿瘍)」、カビの一種であるカンジダ菌の感染によって肺炎を起こす「肺のカンジダ症」、肺に腫瘍ができる「肺腫瘍」、「肺がん」などがあります。
こういった病気が原因の口臭は、生臭いような、肉の腐ったような独特の臭いを放つと言われています。
また肺の病気ではありませんが、のどや鼻の奥に膿が溜まる「扁桃腺炎」や「蓄膿症」なども、同じような臭いの口臭がすると言われています。
早めに病院に行くことが大切
肺の病気にせよ、のどや鼻の病気にせよ、口臭の原因になるものは、どれも自分の力だけで改善するのは難しいものばかりです。
放っておくと、どんどん症状が進んでしまう可能性があるので、異常を感じたら、すぐに病院に行き、きちんと医師に診察してもらいましょう。
また、口臭は健康のバロメーターにもなります。たかが口臭と思わずに、日頃から自分の口臭を意識しておくことも大切です。
「いつもと違う変な臭いがする」と感じたときは、病気の疑いがないかどうかを医師に相談するようにしましょう。
肺以外にも、口臭には胃の状態が原因で出るものもあります。詳しくは「胃からくる口臭」をご覧ください。