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いくつも重なる場合もある睡眠障害の原因とは

更新日:2017.09.04
公開日:2017.09.04
ドクター画像
この記事の監修者
アウルクリニック 院長 片上徹也

ひとことで睡眠障害といっても、その原因はさまざまです。原因別に対策も変わってくるので、改善のためには睡眠障害が起こる理由をつきとめることが重要です。ドクター監修のもと、睡眠障害の原因と克服法について解説します。

睡眠障害は、さまざまな原因により発症します。原因によって対策が変わってくるので、改善のためには原因の究明が大切です。睡眠障害の原因となりやすい人、克服法について解説します。

睡眠障害の原因は?

睡眠障害の原因はひとつではありません。発症にはある特定の要因のみが関係する場合もあれば、いくつもの原因が重なる場合もあります。そのため、原因は何か一つにあると決めつけず、さまざまな可能性を考えてみることが大切です。それでは、睡眠障害を引き起こす主な要素を見ていきましょう。

ストレスなどの心理的要因

日常生活のイライラや不安や、職場や学校での対人関係の悩み、仕事でのプレッシャーなどで過剰なストレスがたまると、睡眠に支障が出ることがあります。多くの場合は一過性であり、原因となっているストレスが取り除かれれば不眠の症状も解消されることがほとんどです。

疾患などの身体的要因

睡眠を妨げる疾患がある場合も、睡眠障害を発症することがあります。要因となる疾患には、たとえば胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、高血圧、心疾患、糖尿病などの生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、アトピー性皮膚炎などがあります。足がムズムズして眠れないなど、睡眠関連運動障害も原因になることがあります。また、睡眠時に大きな声を出す、歩き回る、足を動かすなどが見られる場合は、睡眠随伴症の可能性があります。

飲み物・薬など

寝る前にカフェインやアルコールを摂取したとき、または持病など既存の疾患に対して処方された薬を服用した場合、その作用により睡眠が妨げられることがあります。寝る前の飲食には気をつけ、処方された薬により不眠症状が出た場合は、担当医に相談しましょう。

睡眠障害になりやすい人とは

睡眠障害を引き起こすリスクは誰にでもありますが、同じ原因を抱えても発症する人とそうでない人がいます。たとえば、糖尿病などの生活習慣病があっても、すべての人が睡眠障害を発症するわけではありません。

睡眠をとる時間帯が一定でない人

眠る時間帯が一定でないと、睡眠障害が起こりやすくなります。たとえば、仕事で海外を飛び回っている人、昼夜を問わない交代勤務の仕事をしている人は、睡眠障害の傾向が多くみられるそうです。これは、生活リズムと体内時計が合わないことに要因があると考えられています。このような睡眠障害を「概日(がいじつ)リズム睡眠障害」とも呼びます。

飲酒、喫煙などの生活習慣

飲酒や喫煙などの生活習慣がある人も、睡眠障害を起こしやすいとされます。これは、アルコールやニコチンなどの物質には睡眠を妨げる作用があるためです。同じ理由で、カフェインを過剰に摂取する人も発症しやすいです。また、パソコンやスマートフォンを過剰に利用する人も、睡眠障害になりやすいといわれます。特に、寝る直前まで操作している場合に発症リスクが高まります。

精神疾患をもっている人

うつ病、躁病、躁鬱病、統合失調症、自律神経失調症、不安障害などがある場合も、睡眠障害のリスクが高くなります。また、不眠以外に食欲の低下や興味の減退、気分の落ちこみなども現れることがあります。

睡眠障害を克服するには

ここからは、発症した場合の主な対策をご紹介します。

生活習慣の見直し

睡眠障害を克服するには、まず自分の生活リズムや睡眠リズムを知ることが重要といわれています。就寝前の行動、起床と就寝の時間、カフェインやアルコールの摂取量などを確認しましょう。把握しやすいように記録しておくとよいでしょう。また、睡眠をとりやすい環境をつくることも大切です。たとえば、部屋の室温や明るさを調節する、読書や音楽などでリラックスする時間をつくる、食事は就寝の4時間前まで、お風呂は1~2時間前に済ませる、朝日を浴びて体内時計を整えるなどの方法があります。意識的に行いましょう。

薬物治療

睡眠障害には、薬物治療も行われます。薬の種類は障害のタイプで異なり、早く目覚める、途中で起きる、寝つきが悪いなど、そのときの症状に応じて処方されます。場合によっては、抗うつ薬や抗精神病薬、抗不安薬などが処方されることもあります。処方された薬は用法用量を守り、正しく服用するよう心がけましょう。また、アルコールと一緒に飲むことがないよう、十分気をつけてください。睡眠障害の薬物治療にはベンゾジアゼピン系の睡眠薬が用いられることが多く、これはアルコールとの併用が厳禁となっています。また、服用する際には刺激物も控えるようにしてください。薬の副作用としては、筋弛緩作用や持ち越し効果(ふらつきや眠気、倦怠感などが翌朝に起こる症状)などが現れることがあるといわれます。また、極まれに依存症や耐性などが出て薬の効果が得にくくなるケースもあるそうです。

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