「不要なものは入れない」という、こだわりから生まれたブランド「ZIGEN」。肌にも、そして地球環境にもやさしいメンズスキンケアブランドには、どのような特徴があるのでしょうか? 今回は、ZIGEN株式会社の烏山さんにお話を伺いました。
不要なものは入れずに商品を開発
ZIGEN株式会社
代表 烏山 友幸さん
「ZIGEN」は、どのような背景から生まれたブランドなのですか?
烏山:
「自分が使いたいと思う商品を開発したい」というのが、ZIGENブランドづくりの原点でした。その当時、私は30代前半で、「自分が納得して手に取ることができるメンズスキンケアブランドをつくっていきたい」と考えていたのです。
ブランドづくりをスタートさせるにあたって、私たちがこだわっていたことが、もうひとつありました。それは、「従来型のアプローチで商品づくりを行わない」ということです。通常、商品づくりを行う時は、まず原価を設定し、それにあわせて成分などを決めていきます。
しかし私たちは、そうした従来の発想とは逆のアプローチでブランドづくりを進めていきました。それは、自分たちが考える「いい商品」をつくり、納得するものができたあとで値段を決めていくという考え方です。
いろいろな方からお話を伺うなかで、「自分たちが目指すべきブランドの姿」というのも見えてきました。それは、「不要なものを入れないブランド」です。そして、「そのためにはいくら時間がかかってもいい」という考え方で商品の開発を進めていきました。
不要なものを入れずスキンケア商品をつくっていくには、苦労されたことも多かったのではないですか?
烏山:
「不要なものを入れずに商品をつくること」というのは、それほど難しいことではないんですよ。肌に負担をかける可能性がある成分をすべて取り除いていけばよいわけですから。しかし、不要なもの(肌に負担をかける可能性がある成分)を取り除いていくと、必要な成分まで取り除いてしまうことになります。そうした成分に変わるものを見つけだしていくことが難しく、時間がかかりましたね。
たとえば、ZIGENのファーストアイテムとなる「オールインワンフェイスジェル」は、オイルをベースとしたクリームタイプではなく、天然保湿成分の力をより生かすことができるオイルフリーのジェルタイプを採用しています。そうした問題をひとつずつ解決していきながら商品の開発を進めていき、2013年に完成しました。
烏山:
以来、「フェイスウォッシュ」「純石けんシャンプー&ボディソープ」「UVクリームジェル」と商品の数を増やしてきましたが、いずれの商品も合成香料・着色料・防腐剤・紫外線吸収剤・合成界面活性剤を一切使用していない「肌へのやさしさにこだわったメンズスキンケア商品」になっています。
肌のことを考えて、工夫を重ねてきた
「肌へのやさしさ」は、すべての商品に共通しているこだわりなんですね。
烏山:
はい。しかし「肌へのやさしさ」と「品質」を両立させていくことは、どの商品においても難しいことでした。ZIGENの「純石けんシャンプー&ボディソープ」は、「肌へのやさしさ」を考えて、合成界面活性剤を使わずに純石けんを使用しています。
しかし、この純石けんシャンプーは、頭皮へのダメージが少ない分、髪がパサつきやすくなるという問題を抱えていました。そのため、古くから健康維持のために使われていたビワの葉などの天然保湿成分を配合しました。その結果、頭皮を刺激することなく、汚れもしっかりと落とし、うるおいも逃さないシャンプーをつくり出すことができたと思っています。
「UVクリームジェル」を開発する時も、紫外線吸収剤を使用せず、負担が少ない紫外線反射剤を採用しています。しかし、紫外線反射剤を使用すると、塗ったあとに白浮きしてしまうというデメリットもありました。そうした問題を解決するために、紫外線反射剤にアミノ酸を配合しています。アミノ酸処理を行うことで、肌へのやさしさと使いやすさを兼ね備えた商品を完成させることができました。
未来のことを考えたエコブランドとして
そのほか、ブランドづくりを進めていくうえでこだわっていることはありますか?
烏山:
ZIGENというのは、「肌にやさしいブランド」であることはもちろんですが、「地球環境にやさしいブランド」でもあるんです。今、使っていただいているお客さまだけではなく、未来のことも考えたものづくりを行っているブランドです。
先ほど、ZIGENの「純石けんシャンプー&ボディソープ」は、合成界面活性剤を使用していないというお話をしましたが、この合成界面活性剤は、川や海にそのまま流れてしまう成分でもあるんです。そうした地球環境のことにも配慮し、水で分解される純石けんを採用しています。「肌へのやさしさ」だけではなく、「地球環境へのやさしさ」も考えたシリーズになっています。
また、「フェイスウォッシュ」では、プラスチックマイクロビーズを使用せずに、コンニャクを使ったマンナンスクラブを配合しました。洗浄力と使い心地の良さを保ちながら、地球のことも考えた商品になっています。
環境を守ることが、カッコいい社会に!
最後になりますが、ZIGENを今後、どのようなブランドにしていきたいとお考えですか?
烏山:
ZIGENは、私たちが納得するまでじっくりと時間をかけて開発を行い、自信をもってお客さまに提供しているブランドです。2013年にブランドを立ち上げて以来、私たちの想いや商品力を評価していただき、多くのお客さまにZIGENのファンになっていただいています。
しかし、まだまだZIGENのことを知らない方もたくさんいらっしゃいます。そうした方に私たちの商品を知っていただくことで、「より多くの方が、地球環境のことを意識するようになる」というのが、ZIGENの夢でもあります。
ZIGENを使うことで、「環境を守ることって、カッコいい」という考え方が世の中にもっと浸透してくれるとうれしいですね。
ブランド情報
実はZIGENはブランド名に沿って、商品やコンセプトが常に進化しています。
それは、人が常に成長するように、ブランドも成長すべきと考えたからです。私たちの孫よりさらに何世代先の未来の子供たちに、より良い環境で過ごしていってもらうために今大人として、メーカーとして何をすべきかを考え、今後もお客様と共に新しい次元へと進んでいきたいです。